赤沢宿 江戸時代の面影を残す講中宿


大黒屋

大黒屋から喜久屋を見下ろす。

日蓮宗の総本山である、身延山の久遠寺(くおんじ)と、それを守る七面山の敬慎院(けいしんいん)を結ぶ参詣道にある、唯一の宿場が、早川町の赤沢集落に存在する。

その宿場は赤沢宿(あかさわしゅく)として栄え、最盛期の明治から昭和二十年頃には、「講」と呼ばれる信仰団体を中心に、一日に数千もの人々が行き来したと言われている。

 

角瀬地区から山際の町道を走ること約5〜10分。平安時代後期から先人が住んだともいわれる歴史を重ねた赤沢集落に着く。
土地柄、自給自足の生活は長く、自動車道ができたのは昭和30年代はじめである。
今は、江戸時代後期から残されている木造の民家や旅館が30戸ほどが、斜面にそのたたずまいを見せている。建物の土間が広いのは特色の一つで、繊細な建築様式である。その町並や建物の特徴から、平成五年には「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された。

集落内には現在、9軒の宿が残っているが、営業しているのは「江戸屋旅館」と「大阪屋」。江戸屋旅館は団体客を迎え入れた豪華な宿で、お蔵にある書体や、イチイの木も目にとまる。大阪屋旅館は中庭もすばらしく、どちらの宿も日本的な落着きがある。

身延山〜赤沢宿


赤沢宿から身延山「久遠寺」…約10km/赤沢宿から七面山「敬慎院」…約8km

大阪屋

赤沢宿の面白いところは、先にも述べたように、「日蓮宗」という宗教と切っても切れない歴史を持つこと、またその中で長く育まれ続けた文化や風景に趣があることである。

無料休憩所、800mの石畳の歩道、ミニ資料館など旅人の共感を呼ぶものも数多い。
鳥の声、風と水の音ほどしか聞こえない、とても静かな山の中腹にあるこの集落には、往時の面影を残した街並みが広がる。

そこに行かなければ分からないもの…五感でしか理解し得ないものを、赤沢宿の現地で体験してもらいたい。


雄大な自然の中に浮かぶ、古く静かな集落。「この静けさを守って欲しい」と願う観光客も多い。

清水屋の二階から。江戸から昭和の生活が目に浮かぶような眺め。

 


道の駅「清水屋」

身延山と七面山とを結ぶ巡礼の道の途中にある、旅籠屋を改装した観光案内所 兼 休息所。
休憩スペースでは、日々の喧騒とはかけ離れた穏やかな時間を味えわえる。

TEL:0556-45-3232
営業時間:9:00〜16:00(ラストオーダー15:30)
定休日 :水曜日
住所  :山梨県南巨摩郡早川町赤沢193

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清水屋


そば処「武蔵屋」

大正から昭和初期の紀行文にもよく登場する「赤沢のおいしいそば屋」。そのもてなしを復活させようと、平成17年に開店。地元のお母さんたちが交代で打つ蕎麦は細く繊細。手打ちにこだわったそばには、県外からはるばる訪れるファンも多い。旬の食材を使った天ぷらや小鉢も、素朴ながら洗練された味付け。

TEL:0556-45-3117(望月)
営業時間:11:00〜15:00
営業日 :土・日・祝
定休日 :平日
住所  :山梨県南巨摩郡早川町赤沢193

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そば処 武蔵屋