59/身延山 −七面山参詣の歴史

身延山 -七面山参詣の歴史

長く続いた戦国時代が終わり、江戸時代になって全国的に治安が安定すると、庶民の間に観光行楽が生じるようになった。当時の庶民に人気だったのが寺社仏閣を詣でる旅であった。そうした世の流れに漏れず、身延山久遠寺を中心とした身延山エリアを旅する人も次第に増えてゆく。
身延山エリアは、現在の早川町と身延町に股がり、四山(身延山、鷹取山、七面山、天子山)四河(富士川、早川、波木井川、大城川又は身延川)の一帯を指す。この中で特に人々が訪れたのが、身延山と七面山である。
身延山久遠寺は鎌倉時代、1274(文永11)年6月17日に開闢(かいびゃく)されたと言われる日蓮宗の総本山で、700年を越える歴史を持つ。樹齢400年以上と言われる枝垂れ桜は全国的に著名である。
一方の七面山は、平安時代末期の修験道が盛んであった時代、役小角(えんのおづぬ)の流れを汲む行者が厳島弁財天を祀るようになったのが、霊山としての始まりだと言われている。後に日蓮宗に改宗し、法華経を守護する末法鎮守の山として位置づけられるようになった。
元来、身延山を旅するとは、この両山への参詣を意味した。両山を結ぶ道は、過去には「七面路」と呼ばれた事もあったようだが、今は「身延往還」「七面往還」「山越し」などと呼ばれることが多い。
今号では、身延往還を歩いた人々の記録から、人々の旅行事情が激変した江戸時代から近世に注目し、その参詣ルート、道中の見所や名物などを中心に、身延山七面山参詣の姿を紐解くとともに、身延往還の今後について考えてみたい。

 

おばあちゃんの試してレシピ24

もっちもちで栄養満点 モロヘイヤ入りエゴマ団子

夏に収穫するモロヘイヤ。高橋時枝さんは、毎年、畑で採れたモロヘイヤを乾燥させ粉にします。旬の時期だけでなく、うまく保存して一年中料理に大活躍。今回、その粉を使ったレシピとして、もちもちの食感に、モロヘイヤの鮮やかな色、エゴマの香り高いお団子を教えていただきました。淹れたての新茶でいただけば、とても贅沢な気分。モロヘイヤの粉とともに、ぜひ作ってみてください!

材料(5~6人分)
白玉粉…………200g
絹豆腐…………100g
モロヘイヤ粉…大さじ3
すりエゴマ……100g
砂糖……………大さじ2
塩………………少量

①白玉粉、豆腐、モロヘイヤの粉を水(分量外)でこねる。耳たぶより少し固めにする。
②適当な大きさにちぎり、手で丸めて茹でる。茹で時間は、団子が浮き上がってから5分程度が目安。
③茹で上がった団子を冷水にとり、ザルに移し、さらにキッチンペーパーで水気を取る(エゴマをまぶしたときのベタつきを抑えるため)。
④ エゴマに砂糖と塩を混ぜ、団子にまぶす。団子を3つずつ、竹串に刺しできあがり!