46/早川の石造物

早川の石造物

路傍の石仏と聞いただけで、なにか郷愁を誘う情景が目に浮かびます。実際にそんな景色を見たことがなくても、何となくどこかにそんな景色がありそうな気がしてきます。ところでその石仏は誰がいつ建てたのか、そんなことが気になった人はいませんか。
早川町にもいろいろな石造物があります。道祖神や地蔵、馬頭観音のようないわゆる石仏、また一見同じような石碑や石塔でも、よく見るとそれぞれに建てた人々の意図や意味が込められています。同じ形をした石祠でもそれぞれ呼び方が違っていたり、お祀りの仕方もいろいろです。
一つ一つの石の呼び方や、それにまつわる伝説を集め、置かれた場所の意味を探る(ただし大多数が移設されて今の場所にあるものです)のも大事なことです。そういう暮しのなかの生きた姿と石造物自体への注目と、バランスを取るのはなかなか難しいのですか、今回は、石造物自体が語る声に耳を傾けることにしました。また石造物の紹介というと、ついカタログ的にまとめてしまいがちですが、今回は早川町で範囲を広く取り、どんなものがどういう風にあって、そこからどんな歴史が見えてくるかを考えてみました。