大豆の恵み~活用の知恵と技~
味噌、しょうゆ、豆腐、納豆。様々に姿を変え、ほぼ毎日、日本の食卓に上る大豆。ファーストフード、グルメブームなど外食産業の参入が、日本の食生活に大きな変革をもたらしたにも関わらず、大豆は今なお日本人の食生活に深く根ざしている。近頃、健康食としても注目されているように、古くから日本人の肉体と健康を支えてきたのは大豆といっても過言ではない。
しかし、その反面、日本国内の大豆自給率は全体の3~5%にとどまり、国産大豆はもはや貴重な存在になってしまった。遺伝子組み換え大豆などの問題も含め、日本人と大豆の関係を、改めて見直す時期にきているのではないだろうか。
早川町では、昔から大豆がよく育てられてきた。家のまわりの畑はもちろん、焼畑をやっていた地域では必ず育てられる作物であり、肉や魚が手に入りにくい時代、山に暮らす人々にとって、貴重なタンパク源であった。もちろん、現在でも大豆を自給する家庭は多く、普段の生活と密接に結びついている。
夏の枝豆、秋の大豆干し、冬の味噌仕込みなど、大豆とともに豊かに暮らす姿に迫り、今一度、大豆の恵みに光を当てたい。
おばあちゃんの試してレシピ2
ふき味噌
ほろにがいフキノトウの香りを、味噌に閉じこめた、野趣あふれる一品。早川町民誰もが喜ぶ、早春の味覚です。早川では、家庭ごとに作り方も味も違います。生のままみじん切りにしたフキノトウを、味噌、砂糖と炒めたり、お酒のつまみに砂糖を減らしたり。みなさんもお好みで我が家の味を作ってみてはいかがでしょうか。
■材料
フキノトウ…50g
味噌(麦)…70g
砂糖…大さじ2
■作り方
①洗ったフキノトウを、熱湯で茹で、冷水にとって冷ます。
②フキノトウをぎゅっと絞って水気をよく切り、みじん切りにする。
③フキノトウに味噌、砂糖を加え、よく混ぜる。
④熱々ご飯にのせて頬張ると、フキの香りが口いっぱいに広がり、あぁ幸せ。