早川の雑穀文化
アワ、キビ、ヒエ、赤モロコシ(タカキビ)にソバ。新顔のキヌアやアマランサス。
一昔前は、雑穀といえば「貧しさの象徴」「おいしくない」といったメージで語られていたが、近年は、空前の雑穀ブーム。健康食として、またアレルギー代替食品として注目が集まっている。
振り返ると、早川町では、山の畑を利用して雑穀栽培を行って来た歴史がある。その当時は好んでというより、どちらかといえば、稲作栽培が出来なかったため仕方なく山地でもよく育つ雑穀を育てていた、という心情だろう。
食べるものに事欠かなくなった現在、雑穀を栽培している家庭は早川町内でも数少ない。そんな中で、雨畑の稲又集落は、今日まで多彩な雑穀栽培を続けているほぼ唯一の集落である。稲又が目を引くのは、小規模な集落ながら、どの家でも雑穀栽培をしていることと、栽培品目の多さである。
稲又の人々の営みから、早川町の大切な食文化としての「雑穀」と、その行く末を考えたい。
おばあちゃんの試してレシピ9
キビキビ冷やしぜんざい
早川町ではお餅にするのが定番のモチキビとタカキビ。今回はちょっと手軽にお団子にしてみました。暑い夏にぴったりの冷やしぜんざいです。寒い冬には、温かいぜんざいもいいですね。白玉感覚のお団子なので、あんみつやアイスクリームなどで他のアレンジも試してみてください。
■ぜんざい
材料
小豆 1カップ
水 1.2リットル
砂糖 160g
塩 ひとつまみ
作り方
1.洗った小豆に2~3倍の水を加えて火にかけ、沸騰したらゆでこぼす。
2.ゆでこぼした小豆に分量の水を加え、柔らかくなるまで弱火で煮る。
3.砂糖を2~3回に分けて加えひと煮立ちさせ、塩を加えてから火を止める。
■モチキビ団子
材料
モチキビ 1/2カップ
水 150cc
作り方
1.厚手の鍋に水を入れて火にかけ、沸騰したら洗ったモチキビを加え、木べらでかき混ぜながら強火で煮る。
2.水分がなくなり、鍋底が見えてもったりしてきたら平らにし、ふたをして弱火で約10分炊く。(焦げやすいので、時間は調整してください。)
3.火からおろして10分ほどむらし、あら熱がとれたら木べらかスプーンでこねて、手に水をつけて団子状にまとめる。
■タカキビ団子
材料
タカキビの粉 1/2カップ
水 適量
作り方
1.タカキビ粉に水を加え、耳たぶくらいの固さに練る。
2.食べやすい大きさにちぎってまとめ、平らに丸める。
3.沸騰したお湯でゆで、浮かんできたら取り出す。