15/早川入りの 黄金伝説1

早川入りの黄金伝説

『早川町誌』によれば、町内にはなんと22もの金山がひしめき合っている。それぞれの金山が操業されていた時代は、戦国時代から近代までと幅広いので、必ずしも22カ所が同時に金を産出していたわけではない。それでも、この数の多さは、早川町を黄金の町と印象づけるのに十分ではないだろうか。
町内の金山は、大きく分けると保の周辺と雨畑川沿いとに分布しており、保周辺の金山は戦国時代、雨畑川沿いの金山はそれにやや遅れて歴史に登場する。
だが、金山の始まりが、いつ頃どんな人の手によったのか、また、金の採掘にどのような技術が使われていたのかといったことはまだ分かっていない。武田埋蔵金?徳川埋蔵金?ゴールドラッシュもあったかも……。金山を巡る想像は、様々にかき立てられる。
知れば知るほど奥深い金山を巡る話題の中でも、今回は、早川入りの金山が歴史に姿を現した戦国時代に焦点を当ててみたい。

 

美観図鑑5

節分草と福寿草 赤沢集落内

撮影:深沢正晴

福寿草は、集落や昔は村があったところに自生しています。節分草は、畑の縁や道の斜面など、手を入れた場所に咲いています。この花たちは、村人が守り育ててきた村の環境があってこそ、生きていくことができるのです。