52/早川に伝わる民間療法

早川に伝わる民間療法

毎日を健康で元気に過ごすこと。きっと誰もが求めることですが、それでも怪我や病気と無縁の暮らしは難しいものです。地域差がありますが、現代は、何かあればすぐに病院に行け、薬も手に入ります。しかし、昔は、病院は遠く、交通も不便なので、自分や家族が怪我をしたり体調がすぐれないときには、まず自分で対処するしかありませんでした。そこで使われて来たのが、民間療法。民間療法は、家族の健康を守る為に欠かせない知恵として、親から子へ、子から孫へと代々教え伝えられてきました。昔は、怪我や体調不良の時に備えて、家の軒先に乾燥させた薬草が吊してある光景がよく見られたそうです。現代では、使う場面が減ったこともあるのでしょう、その知恵を持つ人はぐんと減ってきました。
角瀬集落に住む角谷(かくたに)とみ江さん(91歳)は、昔から伝えられてきた民間療法の知恵を沢山知っていると、近所でも有名な方。そんな貴重な知恵を、ほんの一部ですがご紹介します。野山にある植物が、その使い方を知ることで、とてもありがたい物に見えてきます!

おばあちゃんの試してレシピ18

古漬けを有効活用! 高菜のエビジャコいため

冬に漬けた白菜や大根、高菜などのお漬物。長く漬けて少しすっぱくなった「古漬け」は、炒めるとまた新しい美味しさに生まれ変わります。今回は、保集落の望月信子さんと新倉集落の辻美江子さんに、高菜の古漬けを使った炒め物をご紹介いただきました。
今回使った高菜は、食改会長の高橋さん(No.47に登場)が、畑でとれた高菜を去年の11月に漬けたもの。よく漬かった高菜と干しエビやジャコの香ばしさが調和して、味付けも丁度よいあんばいです。「適量」ではなく、是非この分量で作ってみて下さい。ごはんのお供に、お酒の肴にどうぞ!

■材料
塩漬け高菜……………300g
干しエビ………………20g
ちりめんじゃこ………20g
ごま油……………大さじ1
しょう油…………大さじ3
砂糖………………大さじ1

■作り方
①一晩水に浸け塩抜きした高菜を5mm位の幅に刻み、絞ってしっかり水気を切る。
②干しエビとジャコを軽く炒る。
※香り、旨味を引き出す。手を入れているのは、炒り具合を見るため。
③フライパンにごま油をひき、高菜を炒める。
④干しエビとジャコを入れ、砂糖、しょう油で味をつける。